《MUMEI》

ぼくは 大きく なるごとに ヒトに なってゆく あの子が うらやましかった


あの子は 歩けるようになり 話せるようになり 歌を 覚え ぼくだけ 変わらずに 醜いまま


ぼくは 知っている 
あの子は ほかに 
知り合ったヒトが いる


ぼくは 捨てられてしまうのだろうか


いっしょに いるって 言ってくれたのに……

本当は、 一人ぼっちは いやなんだ

だから サビシイキモチに なる前に サヨナラに したかったのに……

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