《MUMEI》

アキラ「心当たりは?…」
小さな声だった
アキラさん、らしくない

エリ「私のせいだ…」

エリが泣き崩れた

アキラ「…」
 
 
俺「…俺と麻美の問題だから…」

エリ「…だって…」

俺「大丈夫、心配ないよ」精一杯、優しくエリに言った…    のに…

俺の声、震えてた

アキラ「…」

俺、涙出そうだった

背を向け、

俺「大丈夫だから、2人とも、帰って」
 
「準備忙しいんでしょ
俺達、なら、大丈夫
だから、  帰って…」

アキラ「…式は止める」
「こんなんじゃ、出来るわけ…」

俺「麻美の決意、無駄にしないでくれ!!」
怒鳴ってしまった

俺「麻美が……エリを助けた意味、わかるよね…」

「エリのおばあさんだって…」

アキラ「むりだよ!」

エリ「…うん…ムリょ…」
俺「聞こえないの!」
「麻美の意志、無駄にするなよ!!…」
怒鳴りちらした

エリ「私達だけ、のうのうと…できないよ!」
「麻美、探す!」

エリの知ってる所には居ない
そう、居るわけ、ない…


俺「…2人が幸せになってないと、…」
「麻美連れて、行きにくいだろ、…」
「麻美だって、後悔しちゃうよ…」
「麻美が、可愛そうだよ…」
「…だから、2人は、予定通りにね」

優しく言えた

笑顔で振り向いた

アキラ「!…」

エリ「…ゆう…と…」

あれ、何か、俺の頬を… 
アキラさんが、一礼して
エリを連れ、外へ…

アキラ「出来る事あったら、何でも言ってくれ」
「何でも、する…」

アキラさんの声、震えてた…

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