《MUMEI》 「どこの娘から知らねぇけどさ、あんましこういう事はしねぇ方がいいぜ‥?」 「刀を持つ事をか?」 「お前が男のつもりでいるなら尚更──相手は子どもだろうと容赦はしねぇ。しかもお前はまだ半人前。万一‥」 「私の事なら案ずるな」 「おい、今『私』って言わなかったか‥?」 「!‥ 」 雛菊は慌てて自分の口を両手で塞ぐ。 (誰も聞いてはおらぬだろうな‥?) 「ん‥、どうしたぁ?」 「‥いや、ど‥どうもしてはおらぬ」 そう答えながらも、注意深く辺りの様子を窺う雛菊。 草助はきょとんとするばかりである。 前へ |次へ |
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