《MUMEI》 砂時計テーブルの片付けを終えた後、、御呼び出しを受けて御部屋に御伺いすると──‥アンリ様が何かを見つめてらっしゃいました。 「──アンリ様、それは‥?」 「これはね、砂時計っていうんだよ」 「砂時計──ですか‥?」 聞き慣れない言葉にきょとんとしていると、アンリ様がその砂時計を僕の手に持たせて下さいました。 「この中の砂が全部落ちると、丁度3分になるの」 「そうなんですか──」 このような時計を見たのは初めてです。 文字盤が無くても時間を計れるんですね──。 前へ |次へ |
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