《MUMEI》

テーブルを挟んで座った

麻美「…」

俺「…」

何から話していいか、わからない… 

麻美「…優斗…」  
「勝手な事言わしてね…」
俺「うん」

麻美「自信がなかったの」
「優斗に甘えるばかりで…私…」
「茜さん…綺麗な大人だったし…」
「比べられたら…」

「のぞみ、だって…」
「汚れてなかったでしょ…」

「私、料理も下手だし…」「優斗の足引っ張ってばかりで…」

「私が居なければ、優斗、もっと、いい人と出会って、幸せになるかなって…」
「だから…」

俺は、麻美を苦しめてたのか…

麻美「…間に合う?」

俺「……」

麻美が幸せにになる為には、どう、送り出せばいいんだ…

麻美「…まだ、間に合う?」

俺「…」

麻美「優斗、答えて!」

俺「えっ…」

麻美「……もう、間に合わない?……」

俺「…何が…」

麻美「…間に合うなら…」
「間に合うなら、私…」
「…優斗と居たいよぉ…」「優斗のそばで…」
「……優斗と一緒に…」

俺と…一緒?
…別れ話しじゃ……

麻美「…なんとか言ってよぉ」

俺「麻美」
俺、声がうわずってた 

俺「…別れ話し…されると思ってたから……」

麻美「…」

俺「麻美!」
麻美の方に行こうとして、転んだ…

「ガン!」

俺「つぅ……!」
テーブルの門に、額をぶつけた

麻美「!優斗」

俺「…チカラ、抜けちゃって…」
苦笑いしながら麻美を見た
麻美「きゃっ!、血が出てる!」

俺は瞼の上をすりむいてた
麻美が、消毒液とキズテープを持ってきて
手当てしてくれた

麻美「痛い?」

心配そうな顔の麻美

俺「…それほどでもないょ…」

麻美「病院行こうょ」

俺「大丈夫、麻美に別れ話しされると思ってたから…」
「それに比べれば、こんなの…」

麻美「…間に合うの?…」
「優斗が嫌なら、私は…」
俺は麻美を力強く抱きしめた

俺「約束、破らないって誓うか?」

麻美「…うん…」

俺「…誓うか…」

麻美「うん、誓う」

俺「よかったぁ、」

麻美を抱きしめたまま、泣いちまった

俺「よかった…麻美が居てくれる……」

麻美「いいの?居て」

俺「あたり前だろ、ここは、俺と麻美の家だ」

麻美を抱きしめ、ふりまわした

麻美「…うん…」

麻美も泣いてた

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