《MUMEI》 「草助、何処へ連れて行くつもりだ」 「どこだろうなぁ」 「‥からかっておるのか‥?」 「ぅぁ‥、違うって、まだ捜してる途中ってだけ」 「何の店をだ‥?」 「まぁ付いて来なって」 「───────」 雛菊は頬を膨らませながらも、大人しく草助に付いて行く。 やがて立ち止まったのは、小間物屋の前だった。 「‥この店に入るのか‥?」 「大丈夫だって、ほら」 草助に引かれ、雛菊はあたふたしながら足を踏み入れた。 前へ |次へ |
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