《MUMEI》 わだかまり?麻美を抱きしめたまま床に転がった 麻美の手が、俺を抱きしめる 麻美「凄い、嫌だったの…」 俺「?」 麻美「あいつらに、輪姦されたら、優斗と別れられるって……」 「自暴自棄になってたの…」 俺「麻美…」 麻美「…初めは、エリ助けたいだけだったんだよ」 「…時間稼ぎっていうか…」 俺「…」 麻美「エリも、私も、携帯取り上げられちゃっとから…」 「アキラさん、近くに居るの知ってたから…」 「エリが、アキラさん、連れて来てくれるまでって…」 麻美、震えてた 俺「もう、いいよ…」 麻美「聞いて?お願い」 麻美が顔を上げた 俺の上から、麻美が真っ直ぐ、俺を見てる 麻美の涙が、俺の顔に落ちる 麻美「扉の鍵閉められたとき…もう…助からないって……」 「…でも…優斗と…離れなきゃって……思ってたから…」 俺「…」 麻美「だから、抵抗もしないで…」 麻美の顔が、めちゃめちゃ悲痛な表情になった 麻美「…けど…」 「……入れられそうになったとき…」 「嫌で嫌で…」 「暴れたの…」 「そしたら、殴られて…」 俺「殴られたの!!」 麻美「…うん…」 俺「どこを?」 麻美「…頭…」 麻美の頭を撫でた 麻美「…それでね…」 俺「…」 怖かったろうなぁ… 麻美が浮気した訳じゃないんだから、 俺が優しくしなくちゃ… …あんな奴らに… …口惜しいけど… 麻美を、優しく包まなくっちゃ… 麻美「…それでね……」 「私、暴れまくったの…」 「アソコ、蹴ってね、椅子やテーブル、倒してね…」 「ライターで、火をつけたんだ…」 俺「………」 麻美「そのとき、アキラさん達の声がしたの…」 麻美「奴らがひるんだから、私、お酒のビンを投げて…」 「そしたら、凄く燃えだしてね…」 俺「…」 麻美「アキラさん達が扉壊して入って来て、消してくれたの……」 俺「麻美…」 麻美「嘘じゃないよ!」 「…最後までは……」 「…関係ないよね…同じだよね…」 消え入りそうな声だった 俺「麻美、俺より、犯罪者になっちゃうよ…」 麻美「…だって…」 俺「麻美は、俺が必要か?」 「俺は、麻美が必要なんだ…」 麻美「…優斗が居なくちゃ嫌だ…」 「間に合うなら…優斗のそばに…」 俺「ずーっと居てくれ」 「俺のそばに…」 「麻美、ずーっとだぞ」 麻美「うん」 俺「俺…麻美が好きで、好きで、しょうがないんだ」 麻美「わたしも…優斗が大好き」 俺「ほんとかなぁ?」 麻美「ホントだょ」 俺「じゃあ、証拠見せて」 麻美「証拠?」 俺「麻美から、俺にキスしてよ」 麻美「…」 俺「出来ない?」 麻美「そんな事なら、いくらだって出来るよ」 麻美の唇が、俺の唇に触れた 麻美「優斗の唇、優しい…」 そう言って、麻美は、俺の唇を吸った 俺は抱きしめ、麻美の頭を撫でた 麻美、舌で、俺の唇をなぞる 麻美「優斗、大好き」 唇を離さないまま、麻美が言う 俺「俺も麻美が大好きだ」 舌を絡めあいながら、 お互いの身体を手で… そこに、大好きな人が居るのを、確かめ合うように 麻美「あぁ…優斗ぉ…」 俺「ま み…」 名前を呼び合いながら… 前へ |次へ |
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