《MUMEI》 褒められてもなぁ…『宇佐美〜お前、凄いな。』 『え?何がですか?編集長。』 『お前が担当になってから…坂崎先生の執筆スピードが、驚異的に速くなったよ。内容も濃いし…。』 『あ、はあ…そうですか…』 褒められたのに、僕はちっとも嬉しくない。だって…スピードが上がったのは、僕に逢う為の下心からだから… 内容が濃いのは…僕で妄想してるからで…作品に目を通せば…坂崎先生と僕の絡みシーンてんこ盛りなのだ。 『編集長〜僕、担当を降りたいんですがね。』 無理な願いを言ってみた。 編集長は、僕の肩に手を置いて、『人生〜若い時は何事も経験だよ。』と〜意味深な言葉を言った。 そんな経験は、したくありません、僕は。 前へ |次へ |
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