《MUMEI》 LAST3ボクは 最期の手紙になるであろう 『遺書』を 書き終えてから 気持ちが 楽になったのだろうか。 あれから泣いてしまう回数が減った。 自分でも よくわからない。 相変わらず ムカムカは治らず下痢も続いている。 最近は 電話が鳴るのも怖くなってきた。 ボクの犯した罪の事で 誰かからかけてきた電話じゃないかと…。 特に ボクの親からだと 怖くて怖くて なかなか電話にでれない。 電話が切れて かけ直そうとするけど 電話番号をずっと見て 発信できない。 ボクの身体が ブルブル震える。 これが 寒さからくるのか 精神的なものからくるのか わからない。 電話をかけたら 何を言われるのか…。 不安と恐怖心が入り交じって 怖い。 勇気をふりしぼって かけてみた。 …何でもない話だった。 ホッとしたボク…。 ただ 自分の親に電話をかけるだけなのに こんなにも 精神的ダメージを受けるなんて…。 もう ボクは普通ではないのかもしれない。 当たり前か…。 もうすぐ ボクは人生を終わらせようとしているのだから…。 あと考えなければならない事は どんな『最期』にするのか… という事だ。 これについては 何個か考えている。 ボクの希望は 見た目がきれいで あまり苦しまず なるべく家族に迷惑をかけないように なるべく家族の記憶に残らないように… と いうのが希望だ。 ああ…。もうすぐだ。 あと少しで ボクの人生は終わる。 もともと ボクは長生きするつもりはなかった。 でも 予定より10年ぐらい早くなったかな。 今日も部屋の片付けをしておこう。 今までの 家族との思い出に 涙しながら 傷つき ボクの犯してしまった 罪に 後悔しながら…。 前へ |次へ |
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