《MUMEI》 高遠の住むマンションは外を出て見てもお洒落だった。 別れ際、高遠にハグされて更に上から国雄さんにハグされて驚く。 ……国雄さんは俺達と一緒に帰らないらしい。 「七生は俺達と幼なじみだったんだよね……あ。」 勝手に口が動いていた。 七生のことは保留って決めたばかりなのに。 「……どうかな?多分俺の方が二郎のこと大事にしてたんじゃないか。」 諦めてか、話し相手をしてくれる。 「うん、乙矢は大切にしてくれてると思うよ。ありがと。」 高遠の家まで迎えに来てくれたし。 「………………七生のことなんか忘れればいい。」 「ん?何か言った?」 「別に。それよりコンビニ寄っていいか?」 乙矢は財布を出す。 「うん……。なんかチョコまん食べたい気分。」 「……くどっ。」 乙矢は舌を出して嫌悪を見せた。 そういえばピザまん派だったっけ。 「美味しいんだよ、たまに食べると。」 チョコまんの良さを分かっていない。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |