《MUMEI》

高遠の住むマンションは外を出て見てもお洒落だった。
別れ際、高遠にハグされて更に上から国雄さんにハグされて驚く。
……国雄さんは俺達と一緒に帰らないらしい。




「七生は俺達と幼なじみだったんだよね……あ。」

勝手に口が動いていた。
七生のことは保留って決めたばかりなのに。


「……どうかな?多分俺の方が二郎のこと大事にしてたんじゃないか。」

諦めてか、話し相手をしてくれる。


「うん、乙矢は大切にしてくれてると思うよ。ありがと。」

高遠の家まで迎えに来てくれたし。




「………………七生のことなんか忘れればいい。」


「ん?何か言った?」


「別に。それよりコンビニ寄っていいか?」

乙矢は財布を出す。


「うん……。なんかチョコまん食べたい気分。」


「……くどっ。」

乙矢は舌を出して嫌悪を見せた。
そういえばピザまん派だったっけ。


「美味しいんだよ、たまに食べると。」

チョコまんの良さを分かっていない。

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