《MUMEI》
食事
「明皇太子様が席におつきになられたので、食事を始めましょう。
料理長と私が腕を振るって料理いたしました。
存分にお楽しみください。」

「ところで明皇太子様。
お話しとはなんですか?」
「まぁお父様ったら・・・・・・・
たとえ相手に『用がある』と言われてもこちらから催促するのは失礼ですよ?
相手が話すのを待たなければ。」
「いいんですよ。
どう切り出そうか迷っていたところですし。」
「まぁそうでしたの?
だったら良かったわ。
そのお話しとはなんですの?」
「ええ。雪藍殿を明王妃にすることに決めました。
話しとはこのことです。」
「まぁ!それは光栄ですわ。」
「ですが姉さまのどかが気に入ったのですか?」
「どこが・・・ですか?
各国を回ってきた中で水姫が一番だったからですよ。」
「そうですか。」
「そうでしょう?雪藍は私の自慢の娘なんです。」
「フフフっ。お父様ったら・・・・・」
「父様は親ばかですね。」

「あぁ、そういえば私はまだ仕事があるのでした。わたしはこれで。」
「私も王の手伝いをしなければならないのでこれで・・・・・・・。」
「僕も読みかけの本がありますのでこれで。」
「あぁ。私は水姫殿と話しをしてから自室に戻るのでお気になさらずに。」

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