《MUMEI》 草助は濡衣を着せられ、地下牢にいた。 家来達が、草助が雛菊をさらい、行動を共にしていたのだと思い込んでいるのだ。 (厄介な事になったなぁ‥) 刀は取り上げられている。 逃げる術はない。 あの時、逃げろ、と叫んでいた雛菊の言葉が、やけに頭から離れない。 「困ったなぁ‥」 頑丈な牢。 簡単には出られそうもない。 出たとしても、雛菊はどうなるのだろう。 (あいつは姫だしな‥) 自分とはまるで立場が違う。 にも関わらず、彼は彼女の事を密かに想っているのだった。 前へ |次へ |
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