《MUMEI》 「ちょ……何考えてるの?」 「ん?」 「ここ、俺ん家だよ?」 「そうだよ。」 「え……“そうだよ”じゃなくて…わっ!!」 突然颯ちゃんが強引に手を引っ張ったんだ。 あまりに突然過ぎて、 体がつんのめってコケそうになる。 颯ちゃんはそのまま俺の手を引いて行くと、 俺ん家のインターホンを鳴らした。 「たのも〜!!」 颯ちゃん……。 そんな友達の姿に飽きれてものも言えなかった。 何度も颯ちゃんがインターホンを鳴らしていると、 しばらくして……。 ガチャ…… 玄関の扉が開いた。 「どちら様で……。」 そう言い掛けると、 母さんは俺の姿を見るなりすっ頓狂な声を上げた。 「蓮翔!!」 そう言って俺に近付く。 「一体何時だと思っているの!!」 それから颯ちゃんの存在に気付いたようだった。 「あら、お友達??」 前へ |次へ |
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