《MUMEI》 試験校門を過ぎて大きな門までたどり着くのに時間がかかる。 「お嬢様、教室までご案内します」 「ありがとうございます」 真っ白な壁に温かみのあるうす茶色のドア。開けばたくさんの人たちがいた。 「お嬢様は1年D組です」 「はい」 「これから、30分後に入学試験に関するアナウンスがあります。よく聞いて行動してください」 「はい」 「試験は4つです。まず、自分の住居を決めるのが第一試験です。第二試験は、筆記試験となります。中学校までで習ってきたあらゆる教科のものです。その場で採点がおこなわれるため、全5問となります。答えが一つに絞られないものなどは解答の仕方によって点数が変わります。特進クラスの生徒を除いた上位18名が特進クラスに移ることになっています」 「えっ、せっかくこのクラスに決まったのにですか?」 「はい。そして第三試験は、英会話です。こちらは、特進クラスに入った生徒のみ受けます」 「はい」 「第四試験はスクコンです。先ほど紹介した内容ですが、これは筆記試験上位150名の参加になります」 「新入生は全部で何人なんですか?」 「200人です」 「わかりました」 「それではそろそろ時刻のようですので席にお座りください」 「はい」 「これから入学後試験についての説明を始めます。 まず、第一試験です。第一試験の制限時間は1時間。その中で支払いも行った方が得点が高くなります。時刻は10:00までです。それでは始めて下さい」 「水島さん、リムジンを」 「ご用意してあります」 あたしは早足でリムジンへ向かう。 「あの、来る途中でいい家を見つけたんですけれど」 「そこの家がいいですか?」 「はい」 「では、どこの近くかわかりますか?」 「たしか・・銀行の近くだったと思います」 「わかりました」 水島さんはリムジンを走らせる。 「家の特徴はありますか?」 「お城みたいな広い家です」 前へ |
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