《MUMEI》 「‥‥‥‥‥‥‥」 当然ながら、地下牢の前には見張りがいる。 いくら姫といえど、彼女が中へ入る事は許されないだろう。 草助は罪人という烙印を押されてしまっている。 罪人と面識があると思われている以上、雛菊は中へ立ち入る事は出来ない。 「‥風鈴」 雛菊が呟くように名を呼ぶと、 「御呼びでしょうか、姫様」 黒装束を纏った女が天井から降り立ち、姿を現した。 「風鈴、お前に‥頼みたい事がある」 雛菊は風鈴に、ある事を依頼した。 前へ |次へ |
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