《MUMEI》

アンリ様──‥御疲れだったのでしょうか‥。

それともやはり、何処か御体の御具合が悪いのでしょうか‥。

「‥リュート‥」

「! アンリ様‥」

僕の目に映ったのは、扉に寄り掛かるようにしてやっと立って居られるアンリ様でした。

「アンリ様‥如何なされ‥」

支えようと肩に触れた瞬間、

「‥!」

熱があるのだと分かりました。

「今、御部屋に‥」

「大丈夫‥」

「御無理をなさらないで下さい」

「───────」

「御部屋に戻りましょう、アンリ様」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫