《MUMEI》 次の日。 駅のホームで、蓬田がおれに訊いてきた。 「ねえ、…勇作さんって―…椎名くんの、お父さん?」 「え?…ああ、言ってなかったっけ。そうだよ」 いきなりなんだろうと思ったけど、 師匠やおふくろの口から聞いた名前だったのだろう、疑問に思っても仕方ない。 「…そっか。―…じゃあ、椎名くんは清水さんのこと、どう思う??」 ―…?いったい、何を知りたいんだ?? 不思議に思いながらも、おれは素直に答えた。 「どう思うって―…すげえ、尊敬してるよ」 すると、蓬田は一瞬目を伏せた後、おれを真直ぐに見て言った。 「―…じゃあ、お父さんとしてはどう思う??」 前へ |次へ |
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