《MUMEI》

放課後は図書室で過ごした。


私は、神話とか言い伝えの本で『入れ替わり』について探す。



椎名くんは、生物の勉強。



テストで赤点だけは取れないと、必死に問題集をめくっている。



「…なあ、これどうやって求めんの??」



たまに来る質問に、丁寧に答える。
椎名くんは、へえ〜、とか、なるほど、とか子どもみたいに熱心に相槌を打つ。



そんな姿がかわいくてキュンとして、
ノートをはさんで近づく声にドキドキした。

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