《MUMEI》
突然の桜吹雪(蒼視点)
その時も


俺の怒りはおさまっていなかった。


櫻の反応は


初々しい処女のもの


の、ように思える


でも、それすら演技かもしれない


どうだっていい


どうでもいいのに


何故か、イライラが止まらない


自分がわからない


何故


俺が


罪悪感を感じるんだ?


クソ!


俺は、ズボンのベルトを外した


そして





「うわ!?」


俺、今、超間抜け


ズボン下ろしてる途中で


何かに吹き飛ばされた


何だよ? これ?


俺の体中には


桜の花びらが


これでもかっていう位張り付いていた。


待てよ…


花びら?


ズボンを上げながら、俺が考えていたのは


口の中に花びらを詰め込まれてた


殺人鬼の事だった


そして、俺は


呆然としている櫻と


満開の桜を見つめた

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