《MUMEI》
忍の手料理
「うわぁ…」


シャワーを浴びて、着替えた俺は、最初に護と再会した居間に来ていた。


(すごい違和感…)


台所には、エプロン姿の忍が立っていた。


(同じ男でも柊は違和感無かったのにな…)


そんな事を考えていると


「座ったらどうですか?」

「あ、うん」


護が隣をポンポンとたたいたので、俺は護の隣に座った。


「忍、料理するんだな」

「? お昼にも食べたでしょう?」

「え! あれも忍が?」


護は無言で頷いた。


(てっきり屋敷の誰かに作らせたと思った…)


それは、数種類のサンドイッチとチキンナゲットとサラダという軽食だったが…

それを、忍が作ったとは信じられ無かった。


「時々祐也様のおやつも作ってましたよ」

「ええぇ!?」

「スコーンやクッキー・ホットケーキ位ですが」


それでも


(ダメだ!想像を絶する!)

(だって…)


俺の記憶が確かなら…


『可愛い〜』


クッキーは動物型


ホットケーキは…ハート型だった。


「できたぞ」


そして、今日の夕飯は


オムライス・サラダ・スープ…


(美味しかったけど)


やっぱり違和感を感じてしまった。

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