《MUMEI》

『良いんですよ、気にしなくて…』


『ありがとう♪お姉ちゃん。』


『え?お姉ちゃん?』


ブハッ…
右京が吹き出して笑う。


親子に手を振り、その場を後にした。


『迷子防止だったのに…』
不満そうな右京に近付き…腕を組んだ。


『なっ?』


『これなら〜はぐれないだろ?』
イタズラっぽく笑って、右京を見上げた。


『今、気付いたんだけど〜オレ、女の子に見えるらしいし…さ。』不本意だけど…まあ、良いや。堂々と腕組めたし…。


ちょっとだけ大胆になったオレ、右京がちょっと照れてたのが可笑しかった。

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