《MUMEI》
命令(櫻視点)
あ…ら?


「蒼…様?」


ふと、気が付くと、私の目の前にいたはずの蒼様がいなくなっていました。


一体、どこに…?


それとも、他の方々のように、蒼様も…幻?


「いつまで寝てる。さっさと起きろ」


この声…


「聞こえなかったか。さっさと起きて、こっちを見ろ?」


こっちって…


どっち?


「いいから起きろ!」

「は、はい! ただいま!」


ガバッ!


「よし! こっち向け!」

「はい! … あ…」


蒼様…


いた…


ちゃんと、いる…


何故か距離はありましたが


何故か桜の花びらがたくさんついていましたが


確かに、そこに


蒼様はいらっしゃいました。


「蒼様、あの…」


私は思い出した事を話そうと口を開きました。


すると


「聞いてやるからこっちにこい」


蒼様が、私を手招きしました。


「はい!」


嬉しい


私は立ち上がりました

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