《MUMEI》

放課後は、椎名くんと2人で保健室へ向かった。



夢の話をすると香織さんは、



「よかったわね。…その夢があなた達を救ってくれると良いわね」



そう言って、微笑んだ。



「ありがとう、香織さん!!」


「ありがとうございました、センセー」



2人で頭を下げる。



私達の秘密を知っていたのは、香織さんだけだった。



香織さんは、いつも優しく微笑んでくれた。



―…本当に、感謝してる。



「…じゃあ、もし戻ったら、
椎名くんひとりで保健室に遊びにいらっしゃいね??」



…この癖さえなければなあ…

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