《MUMEI》

翌年


再び花見に訪れた、小早川家の面々


その中に


桜花が見初めた娘もいた


娘は、小さな赤子を抱いていた


赤子の名は





サクラ


櫻と言った


人を魅了する桜の精霊・桜花と


ただの、人間の娘


その間に生まれた、娘


それが


人を


男を無意識に誘う


櫻の正体だった

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