《MUMEI》 冷静(蒼視点)「つまり、若気の至りでうっかり人間の娘に手を出して、孕ませたっつー事だよな?」 《否定はしない》 …すかした顔して何してんだ、コイツは… でも、まぁ、できちまったもんは仕方ない。 「何で男限定なんだよ」 《…実は、迷っている》 「は?」 何を? 《櫻を、こちらの者にして、本当にいいのか》 「…今更?」 何人も犠牲にしといて? 《櫻は、恋を知らない》 「はい?」 話が飛んだぞ、オイ 《愛を知らない》 「だから何だよ」 コイツの話… わかりづらい 「何が言いたい?」 《櫻は半分は人だ》 「…だから?」 それ、さっき聞いたし 《できれば、人の世で幸せになってほしい》 「無理だろ」 過去の事件がそれを証明していた 《もちろん、今の櫻では無理だ》 「今の?」 …もったいつけないで、とっとと喋りやがれ 混乱する櫻を無視して、俺は桜花と、できるだけ冷静に話をしていた 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |