《MUMEI》
七海
「ななみ〜ななみぃ〜早く起きなさい!まったく毎朝どうして………」

あたしの毎朝は、ママの怒鳴り声から始まる。あたしの寝起きの悪さはパパ譲りらしい。とはいえパパは家にはいない。ママとパパは、あたしが小学校に入るのと同時に離婚した。パパとは月に一度のデートと養育費をもらうだけの関係だ。でもあたしはきちんと大人の事情ってのを割り切れる歳になっているし、なによりママは私の味方だ。ママを信じていれば大丈夫だって、今までの17年間が何よりの証拠だ。小5の時に男子にケンカを売られて逆にボコボコにしてやった時だって、中2の時に援助の疑惑がかけられた時だって、ママはあたしを信じて守ってくれた。どうせ離婚だってパパの浮気だろう。ママは話たがらないし、パパはママに口止めされていると言って話さない。小学生の頃は両親に遠慮して聞けなかったが、中学生になってからは自分に忙しくなって聞く事も忘れていた。高校生になった今では、親の色恋よりも彼氏の雅也があたしの脳みその8割を占める…って何でこんな事考えてるんだ…ろ。そうだ。今日の夢だ。明日はパパとデートの日だから着ていく服の事考えながら寝ちゃって、そしたらパパが夢になんて出てくるから……

次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫