《MUMEI》 俺は赤いエプロンを身に着けてみた 「基本、うちの店はフレンドリーなの、客も優しいし、無理な敬語もいらない。ここは家族だから…でも、客は客よ、余りにも失礼なことは駄目、仮にもそれで商売をしているんだから」 菊乃さんが俺に語った 店は夕方から始まるらしい、可愛い名前の店だが、飲み屋だそうだ 俺はそう言えば…と思い透さんに問う 「あの…名前スズネさんじゃあ?」 透さんがはっ、とした 「そーだ、言ってなかったよね、ここの経営をしているのは、菊乃ねーさんじゃなくて「鈴音ねーさんなのよ、あたしじゃなくてね」 菊乃さんがわってはいって教えてくれた 「今は子供がいるから、代わりにあたしがやってるのよ」 前へ |次へ |
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