《MUMEI》
謎の男再び
『その白いトルコキキョウと〜あ、その隣の…スプレー菊、あと〜はい、それでお願いします。』


フラワーショップで〜花を買って…私は、墓地への道をゆっくりと歩いている…。


…齋の月命日…。


ドン!…バサッ…花束が落ちる。
危うく転びそうな所を〜ガッシリと捕まえられた。


『あ…』
文句とお礼を言おうとした、私の目に映った人は…この前の失礼な男!


『よう!また会ったな、相変わらず、ヨロヨロ歩いてんのな?悲!』
…な、なんなの?この男は?馴れ馴れしいにも程があるわ!


どうみても、年下よね、悲ですって?なんで呼び捨て?


怒りを露にした、私に気付いたのか…花束を拾い上げ、頭を下げた。

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