《MUMEI》 『ごめん!大切な花束なんだろ?』 『え?分かるの?』 『だって…大事そうに抱えてたし…、花束に寄り掛かるように歩いていたから…』 …そう、今にも消え入りそうに…刹那げに…。 『もう…良いわ。これから気を付けてよね。じゃ…』 『あ、あのさ…悲。』 カチン… 『あなた、さっきから、人の名前呼び捨てにして、ちょっと失礼なんじゃない?私はあなたの事も知らないし…君、年下だよね?どうみても…』 男は〜私の剣幕に押されたのか、シュンとなって項垂れた。 前へ |次へ |
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