《MUMEI》 アンリ様に御案内して頂いてやって来たのは──以前訪れた地下室。 「こっちだよ」 「はい──」 ランプの明かりで辺りを照らしながら、奥へと進んで行きます。 「この扉──開けてくれる?」 「はい、畏まりました」 鍵を開けて中へと入ると、 「──ぁ‥」 何やら見慣れない物が。 「アンリ様、これは‥」 「蓄音機だよ」 「蓄音機──‥」 「ここにね、レコードを置いて──」 「音が出るんですか?」 「うん。これで音楽が聴けるんだよ」 「凄いですね──」 前へ |次へ |
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