《MUMEI》

「光のベッド、ちょうどいいね。」

一人寝が寂しいから一時、ぬいぐるみまみれにして寝ていた名残でセミダブルにしてた。
うーん、まさかこんなところで役に立とうとは。


「国雄の家のあの狭いのもスキだよ……?」

大の男二人ぎゅうぎゅうで寝る。
壁や床にぶつけ合い押し付け合って痣作ってアレはアレで大興奮する。


「マニアめ……」

今日のスーツは気合い入っているのかシワにならないように徹底してハンガーに掛けている。
綺麗に服を掛けながら脱ぐのがもどかしい……てか見惚れてたら自分の服脱いでなかった。


「はい、お待ちどうさま」

俺に自然に乗ってくる。
見上げるアングルで、このまま記念に一枚撮りたい肉体美だ。


「脱ぎ散らかさなかったね」

頭を撫でる。
金髪の毛先が絡むと指の先に透けて綺麗だと思う。

そういうどうでもいい事が積もり積もって愛おしくなるのだろうなと惚気てみたりして。

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