《MUMEI》 「これね、私がずっと小さい頃に──お部屋に置いてあった物なの」 「そうなんですか──」 「今はもう使えなくなっちゃったんだけどね、でも時々──懐かしくなるの」 「アンリ様はよくこれで音楽を?」 「お祖母様がね、私が眠れない時によくこの蓄音機で音楽をかけてくれたの」 「優しい方だったんですね、御祖母様──」 「──うん」 頷かれたアンリ様は少し寂しげで──‥ですが、とても幸せそうな表情をされていました。 「そろそろ──戻ろうか」 「──はい、アンリ様」 前へ |次へ |
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