《MUMEI》
自己紹介
「一応メンバー紹介しとこっか。私は、省略で・・バンプからね。」
食事が届くまでの時間つぶしといった感じに自己紹介が始まる。
「省略って・・彩、真面目にやろうよ。」
「え〜じゃぁバンプ変わりにやって。」
「だから、なんで・・はぁ、彼女は神守彩詩(カミモリアヤシ)守護騎士団の団長。種族は、人間で、歳は・・」
彩詩が一瞬バンプを睨む。もちろん狩月には睨んだのは見えていない。
人間族、他の世界の中でも多くもっとも一般的と言われている種族。身体能力は他の種族と比べ低いものの、様々な技術によって大きな力を得た種族である。現在世界中に散らばっている技術の60%以上が人間族によって発展、開発されたものである。
「まぁ・・歳は関係ないよね・・僕はバンプ・クロムリト。一応、副団長やってるよ。種族はローンウルフ。ワーウルフとよく間違われるんだけどね〜」
ローンウルフ族は獣人族の中でも少数部族であるが、獣人族の中で、数少ない魔法や呪術を使うことができる部族である。なおワーウルフ族は数が多く、獣人族の中心部族である。彼らワーウルフ族は魔法は使えないものの、独自の戦闘スタイルを持っている。
「じゃぁ次はごまが・・」
ごまの言葉をさえぎり、
「俺はロナイ、ロナイ・ハーロック。軍医ってやつだ。好きなものは、うまい飯と酒。それくらいだな。種族は見ての通り人間だ。ちなみにまだ27だぞ〜」
「ロナイ〜僕が、話してたのに〜」
「気にすんなってごま。肉団子やるから。」
嬉しそうに団子を食べ自己紹介を再開するごま。
「えっと、マータロットゴートって名前だけどごまって呼んで〜。好きなことは・・お昼寝と日向ぼっこ。種族は、コロラト人で、副団長やってるよ。よろしく〜」
コロラト人とは一般的に力が強く温厚で優しい種族。外見的特長はやや日に焼けたような肌の色。髪の色は黒っぽい色をしていることが多い。種族的に魔法等の技術は苦手としている。
「砕月式夜(サイヅキシキヤ)前略、中略、後略以上。」
平坦な声でそれだけ告げる式夜。
「式夜・・二度ネタは禁止。ロナイのときに使ったでしょ〜それ。」
渋々といった感じで再度自己紹介をする式夜。
「砕月式夜。主人に拾われてこの騎士団にいる、過去の記憶は一切無い、以上。」
それだけ言うと沈黙する。バンプが取り成すように、
「次は、狩月の番ね。」
「え・・あ、煉封院狩月(レンホウインシュヅキ)です。元々エデンに住んでて、昨日こっちに来たばっかりです。」
自己紹介を終え、食事にかかる。ごまは相変わらず「うまいきゅ〜」と言いつつ猛烈な勢いで食べていくし、式夜は彩詩やロナイにおかずを取られそうになりながら食べている。和やかな食事風景。
「ふぅ〜食べた食べた。」
「ご馳走様でした。」
「満腹〜幸せなの〜」
「さぁ〜てと寝るとすっか。じゃあな〜団長&おまけ」
口々に言いながら食堂を出て行こうとする。

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