《MUMEI》

増田「タケの女な…」
「悪い奴らにイタズラされちまってな…」

「それから、こんななんだよ…」

エリ「だからって、私の友達に何したのよ!」

タケ「簡単に付いてくる女が悪いんだよ!」
「無理矢理やった訳じゃねーよ!」

エリ「…一回死ねば、お前…」

増田「…エリちゃん…」

エリ「増田さん、あの娘にも比はあります、けどね…」
「遊びなのに、妊娠させるって、どういう事…」

増田「な…マジか?…」

タケ「……」

エリ「遊びで寝ただけなら、まだ…」
「あの娘だって…ガキじゃないんだから…」
「けど、タケ!、あんた、人殺しだからね…」

エリ、凄い形相だった

タケ「……」

茜「クズになっちゃったのね」

茜さん…言葉が…キツい

増田さんの拳がタケの顔面をとらえた

「!」

増田「タケ!お前!!」

アキラ「止めろって、殴るだけ、無駄だ…」

タケ、みるみる鼻血が出て来た

タケ「自分がやられた事をして、何が悪い!」

「何で俺が責められなきゃいけないんだよ!」

茜「あら、逆ギレ?」

タケ「そこの、優等生だって、俺とおなじだろうがぁ!」

俺?、お前みたいに、バカじゃないけど…何が同じなんだ? 

アキラ「優斗が同じ?!笑わせるな、ボケ!」

タケ「はん!、女、輪姦されて、泣き寝入りだろが!」
「別れる勇気もなく、ズルズルしてんだろ!」
「ヤリたいからだろう!
美人だもんなぁ、手放せねーよな!」
「そうだろう!優等生よぉ!」

酒井「とことん、腐ってるな、タケ」

俺、ムカムカした、なんだこのだらしない男は

男「確かに」

「俺は優等生だし、麻美は美人だよ」

「けど、お前みたいに、グズってねーけどなぁ」

酒井「タケには、違いがわからんようだな」

タケ「わからんね」

アキラ「まぁ、てめぇの女、襲われて、逃げるような男には、わからんよ」

タケ「逃げてねぇー!」

酒井「言い訳だろ」

タケ「うるさい!違う!」
増田「…」

「タケ、…お前の女に悪さした奴らな…」
「病院送りになったよ…」
タケ「……」

増田「優斗が、やったんだ…」

タケ「!…」

アキラ「優斗は強いぞ、お前の何百倍もな…」

麻美「…暴力は、意味ないよ……」

茜「暴力じゃないわよ、麻美ちゃん」

「たしかに、優斗は、…」
麻美「呼び捨てですか?…」
「………」
麻美、そこ、今は、…

茜「あら、ごめんなさい、昔、親しくしてたから、つい…」

あ、茜さん…、止めようよぉ…

エリ「ぷっ、…」

笑うな!エリ! 

茜「優斗君は、その後、麻美ちゃんを、暖かく包んでるでしょ…」
「強くなきゃ、できないわよね」

麻美「増田さん、その人、大切な仲間なんですか?」
増田「…あぁ、…でも…このままじゃ仲間でいられなくなるな…」

タケ「!…」

アキラ「俺はいらねーなぁ、そんなクズは」

しずまり帰った席

うつむくタケ

楽しくない、酒だなぁ

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