《MUMEI》

「あー…キンチョー……」

光ママとは一回電話で挨拶交わして無理矢理に会うまでにこぎつけた。
声はおしとやかな雰囲気の女性だった。


「俺はセンチに……」

窓に流れる風景を遠い目で見つめている。


「俺が居るから大丈夫よ、元気出して。ひー君ンマイ棒食べる?」

ンマイ棒をくわえて先を指差す。
人が少ない上に見えない座席の高さだからつい大胆になる。


「んー。食べる……」

光もノリが良い子……あ、これポッキーゲームだ。
しかし、ンマイ棒は向いてないようだ。


「……チョコとかの方がいいかも。」

スーツが粉っぽくなってしまった。


「むー……」

光なんて噛むの遅いからいつまでもンマイ棒が口に溜まってる。


「その顔ぶさカワイ……」

光のごくたまに見せる超無防備な顔に無性にムラムラくる俺はおかしいかも……なんて口に出していたらからかったのかと思われたようで叩かれた。

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