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《MUMEI》 修練「彩〜狩月が困ってるって。どうするのこの後・・街まで送ろうか？」 ポツンと取り残されているのに気が付いたのはバンプだけ。 「・・・忘れてたわけじゃないよ？」 足を止めゆ〜くり振り返りながら言い訳を始める彩詩。式夜もそれにならう。残りの者はそれぞれの部屋へ帰っていった。 大きくため息をつくバンプ。その横で所在なさそうに立っている狩月。 「え〜〜っとね・・そうだ！！これから式夜と一緒に訓練するんだけど一緒にやらない？」 「取って着けたように言うなよ・・・どうする狩月？」 ややあきれ気味なバンプの問いに対し、あいまいに頷く。 「よし、決まり！」 そう言うとさっさと歩き去っていく。 「十分後に第1修練所に来い。バンプ副団長もよろしければどうぞ。」 「道案内はしない気？狩月、絶対迷子になるよ。」 「命令があればそうします。」 式夜は即座にそう答える。大きなため息を再びつくバンプ。 「はぁ・・案内は僕がするよ。一緒に行こう、狩月。」 式夜は一礼し自分の部屋へと戻っていく。バンプの後ろについて歩き出す狩月。 「ごめんね〜みんな悪気は無いんだけど・・少し変わった人ばっかりで・・」 こんな事言ってる自分も変なのかな？そう笑いながら話しかけてくる。 「いえ、自分がお邪魔してる訳だし・・それに隣に居るだけで楽しいので気にはしてません。むしろ感謝したいくらいで・・」 「そっか。よかった〜」 照れくさそうに笑いながら話をするバンプは「騎士団の仲間は大切だ」そう言っているように見えた。 しばらく建物の中を歩き、「修練所」そうプレートが掲げられている部屋へと入った。中は円形の広場のようになっていた。床は石畳、天井までは8〜9メートルはあるだろうか・・ 「ここが第一修練所。と言っても、ここって試合みたいな感じにしか使わないんだよね〜式夜はよくここで鍛錬してるみたいだけど・・」 「お、ちゃんと居るじゃん。」 ん〜と体を伸ばし準備体操を始める彩詩。 軽装の鎧と変形機構の付いた小さな盾、そして細身の剣。服は落ち着いた感じの白が基調になっている。 「狩月も準備体操しときなよ〜」 そう言われ軽く体を動かし始めた所で式夜が現れる。 「申し訳ありません。少々遅くなりました。」 挨拶を済ませると軽く体を動かし始める。 式夜も彩詩と同じように軽装の鎧。盾は持っていない。服の色は相変わらず黒で統一されている。 前へ |次へ |
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