《MUMEI》

2時になった途端──

「‥?」

時計の文字盤が回転して、裏面が出てきました。

明るい音楽に合わせて、人形がドラムを叩いたりダンスをしたり。

「楽しいですね──」

「でしょ?」

「はい」

「私ね、小さい頃に一度だけあれを見たんだけど、それ以来出かけられなくて──‥でもまだ残ってて良かった」

「だいぶ昔からあるんですね──」

「うん。まだちゃんと動くから凄いよね」

「本当ですね」

「‥ぁ、もう終わっちゃう」

「──次はいつ──からくりが動くんですか?」

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