《MUMEI》 馬鹿?(宇佐美視点)『はぁーーっ』 僕は、さっきから溜め息ばかりだ。 ゴロゴロ… ベッドに横になり、布団を被り、ダルい体を持て余してる…。 …昨夜、橋元先生と酒飲んで…それから…。 …うわっ…あり得ない、誰か、ウソだって言ってくれ!…。 …僕は馬鹿だ…。 普通、真剣に抵抗するだろう?…なんだって…しなかったんだろう? 『宇佐美様…』 菜江さんに良く似た、橋元先生の優しい声を聞いたら〜抵抗する気になれなくて…。 わーーっ!!思い出すだけで…顔が熱い。 橋元先生の、肌ざわり、体温、仄かなムスクの香り…巧みなキス… 涙出て来そうだ!あの人は…僕じゃなくて〜坂崎先生を見てたんだよな…僕を通して… 『清…』 特別な呼び方…。橋元先生は坂崎先生を愛してたのか? 前へ |次へ |
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