《MUMEI》

御食事を済ませて再び時計台の場所に戻って来たのは、2時5分前。

「間に合ったね」

「はい」

「そうだ、後で上ってみる?」

「何処へです‥?」

「あの時計台。天辺から凄く綺麗な景色が見えるって聞いた事があるの」

「それは楽しそうですね──」

「うんっ。行ってみようよ」

「はい、是非」

「その後はどうする?」

「あちらの方にも──何か建物があるようですよ」

「ぁ、本当──。?」

「始まったようですね」

時計の絡繰りが、再び動き始めました。

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