《MUMEI》
葵の考え
なんであんなに悲しそうに笑ったんだ?
なんでいつもの
「また明日ね!」
っていう言葉を聞かせてくれなかったんだ?
なんでただの
「バイバ〜イ」
なんだ?
それに告白の返事はいらないってどういうことなんだ?
普通返事は欲しくないか?
それとも気まずくなるのがいやなだけなんだろうか?
でも俺も茜が好きだ。
だから明日の離任式の時に返事をしよう。
気付いてないみたいだけど、あいつって成績いいし、やさしいし、話しやすいってので今でも結構モテているんだよなぁ。
中学に行ったら彼氏できるんじゃないかって心配だったんだ。
だから良かった。
もうそんな心配しなくてもいい。
その心配をまたしなくてはならなくなろうとは、この時全く思わずに、幸せな中学生活を思い描いて眠る葵であった。
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫