《MUMEI》 再会 〈私〉『―…掟が、くだらないとは…よく言ったものだ。 …では、蓬田要、椎名みつる。 互いに向き合い、池の淵に立て』 声が、私達に指示をする。 【向かい合って、池の両端に立ってください。 ―…しっかり、目をあわせてくださいね】 私達は、言われたとおりにした。 『…では、これより蓬田要、椎名みつる両者の魂を元に帰そう』 その言葉に従うように、月の光が強くなっていく。 向かい側に立つ『私』―…椎名くんが、じっと私の目を見つめる。 こんな時でも、ドキドキして胸が苦しい。 ―…だけど、目は逸らさなかった。 …逸らせなかった。 白い光が、私達2人を包み込む。 光は、一瞬だけ大きくはじけると、 すうっと、消えた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |