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《MUMEI》 「おい、何を躊躇しておる。‥行くぞ」 「ぇ、ぉ‥おい‥」 「お前が部屋に入らねば私が行けぬでは無いか」 「は‥はい、すいません‥」 一つ大きく深呼吸をし、草助は前を向く。 「雛菊」 「‥ん」 「安心してくれよな。俺が──」 「ぁぁ、分かっておる」 「っし、行くか」 「覚悟は決まったようだな」 「ぁぁ、ていうかとっくに決まってんだ。ただちっと人数の多さに後込みしちまっただけだ」 「成程」 いつもの草助だ、と雛菊は思う。 「では行くぞ、草助」 前へ |次へ |
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