《MUMEI》
闇狐
『おはよう…お父さん。』


『おお、悲。なんか良い事あったのか?』


『うん…齋が傍に居るの…』


『悲?お前…何を…?』
貧乏神は、悲の周りに付きまとう黒い靄に目を向けた。


『お前は…何者だ?悲から離れろ。』


…クククッ…


『何を言ってるの?お父さん〜齋が解らないの?』


『悲…囚われたのか?なんてことだ…そこまで…思い詰めていたのか?…』


…クククッ、ワシハ齋ダエ…赤字…ワスレタノカエ?…


『黙れ!齋の名を汚すな…。お前は…闇狐(ヤミコ)だな。』

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