《MUMEI》

女の子は横に首を振った。


「塾の帰り、ここから大勢の人たちが出て行ったから、覗いてみたらあなたが倒れていました」


女の子は星羅の傷口に絆創膏を張り、また別の傷口を消毒していった。


「お前、この辺に住んでるのか?」


「はい」


「小学生か?受験でもするのか?」


「受験はします、でも中学受験じゃなくて高校受験です」


「えっ?お前私とタメ?」

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