《MUMEI》
旅立ち
草木も生えぬ荒野の地。あたまの骸が並ぶ剣と魔法の戦場。

美嘉・加々美は、その闘いの野に立っていた。
対するは、シーフ・こなた。

加々美の色鮮やかなひばかまが風をはらみ、振り上げた白衣の袂から手平大の短冊………呪符の束を取り出す。
その呪符を扇状に広げると、それに書かれた呪文字が金色に輝いた。
一方のコナタは、腰に下げられたナイフホルダーから、小さな短剣八本を両手の指の股全てに挟んで引き抜く。
「炎術零式!」



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