《MUMEI》
静寂の鎌
クククッ…死神ノ小倅カ…


『さて…と…闇狐、やっと具現化出来る程に回復したな。』


…負ケ惜シミヲ…ワシハ負ケヌ…


『かかって来いよ!闇狐、相手してやるよ。』


…ヌッ、生意気ナ…


悲の周りの黒い靄が〜一塊の黒い狐になり、烈火へと襲い掛かる。

烈火は、『静寂の鎌』を振り降ろす…


…ナ、ナンダ…動カヌ…

闇狐の身体は、その場に静止した。


烈火は、闇狐の身体を光の輪で包み込み、死神へと渡した。


『親父、どうだ!これで良いだろ?』


死神が、首を横に振った。
『まだ、だ。その娘の心の奥底に〜闇狐が眠っている。それを、取り払うのが、本来のお前の仕事だったろ?』

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