《MUMEI》

向かい合っての御食事にも、だいぶ慣れてきたように感じます。

ですがやはり、目が合うと動悸がしてしまいます。

「リュート、グラス‥」

「‥!」

危うく中身を零してしまう所でした‥。

「リュート、最近‥葡萄ジュース沢山飲むけど──」

「どうかなされましたか?」

「代用してるのかな、って──」

「いえ、只これが水よりも飲みやすいので」

「───────」

「──さぁ、デザートをどうぞ」

「うん、ありがとう」

アンリは小さなスプーンで、アイスクリームを掬われました。

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