《MUMEI》

憂鬱な 食卓だ
ぼくは 人じゃないのに これ以下に 成り下がる


卑しく 醜い この姿に 相応しい


スープの 香りが 部屋中を 満たす

あの子は 慣れた手つきで 鍋を 掻き混ぜる
ぼくは いびつな てのひらから よい香りの 花を 一輪 にぎりしめる

その花は 黒色で 不気味だった

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