《MUMEI》
ココロサワリ
何か言っている。意味は分からないけれど

でもなんだろう
ずっと前に会った気がする
でもなんだろう
ずっと前から居た気がする
ば…ぃバ い?
なんて悲しい響きだ。



  ―――――チリン。
なんて涼しい響きだ。

この音、聞いていた、だって今までずっと掌の中にあったじゃあないか。



だって、この鈴は僕のじゃあないんだ。
僕のは綺麗な形をしていた。この鈴は壊れてしまったんだ、持ち歩き過ぎて僕がペンチで直したんだ。

ああ、アレが僕の鈴だ。
じゃあこの鈴は?
この鈴は―――――

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫