《MUMEI》

『でも…最後まで反対したわね……あの、学園長!!』


『そうよ、あのイヤミなごうつくババァ!』


『そんな事、どうでも良いから〜仕事をおやり!結婚式は明日なのよ!

杳子の結婚式の準備万端は〜クラスメイトの我々がやるんだから!』

忙しなく動くクラスメイトを見て、杳子は感謝していた。


…ありがとう、皆…


そして…梓(あずさ)


孤児のあたしとは、対照的に裕福な社長令嬢の梓。


性格も全く違うけれど…だからこそ、気があったのかもしれない梓…


結婚式の事だって、とても、骨おってくれて…式の準備の為に、こうして自分の大きな部屋を使わせてくれる…


アメリカ留学を1週間延ばせれば、明日の結婚式に出て貰えたのに…でも、それを除いたら…


『ああ〜幸せ…』
この涙ぐむような、幸せが…いつまでも、続くと良い……

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